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日本文化と三条のものづくりをユニークに、面白く。プロダクトに想いを乗せて世界へ届ける。|株式会社 野崎製作所

こんにちは。株式会社MGNET(以下、MGNET)の箱田です。

MGNETでは入社1年目のスタッフで「新人ズ」を結成し、地域を学ぶことを目的として色々な企業、店舗へお話を伺いに周っています。

今回は、ふるさと納税に返礼品を提供しておられる株式会社野崎製作所へ伺い、専務の野崎翔太郎さんにお話を伺いました。

 

三条市にある株式会社野崎製作所(以下、野崎製作所)は木製家具の金物部品の製造から始まり、日用品、産業用機会部品の製造など幅広い製品製造に対応をしています。

 

2019年にはユニークなスタイルを日本から世界へ発信するために開発された自社ブランド「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」の販売を開始しました。

 

ぱっと見では何なのかわからないこの製品は一体何に使うのか、そしてこの製品が生まれた背景はどういったものなのか、その謎に迫ります。

 

 

 

野崎製作所について

 

 

1902年創業。創業時は木製箪笥の金属部品の製造を手作業で行っていました。昭和初期頃は錠前、スキー金具の製造。昭和30年頃はプレス機械や溶接機械を導入し、卓球台などのアミューズメント用品、鍋などの日用品、産業用機会部品の製造、現在では農業機械部品や建築金物の製造など、時代ごとのニーズに柔軟に対応したものづくりを展開してきた金属加工メーカーです。

 

2019年、エンドユーザー向けの自社アートブランド「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」を立ち上げ、開発・製造・販売もおこなっています。

 

また、ものづくりの魅力を知ってもらうため、工場内の機械や設備を用いたミニ台車やキックスケーターの製作など、子供から大人まで楽しめる本格的なものづくり体験サービスも提供しています。

 

 

 

自社製品「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」とは

 

GRAVIMORPH(グラビモルフ)とは、GRAVITATION(重力)とMORPHOLOGY(形態学)という2つの言葉を合わせた造語です。シンプルな形のモノとモノとの組み合わせ(出合い)が、自然の力である重力の影響を受けたとき、素朴でユニークな動きと心地よい音色を生みだすアイテムです。

 

仕事、家庭、社会、日々懸命に生きている中、自分のためだけの『ゆとりある時間』を大切にしてほしい。そんな願いが込められたアイデア、デザイン、ものづくり技術、全てが日本から生まれたユニークな癒しアイテム(現代アート)であり、日本ならではの遊び心を楽しむことのできる製品です。

 

自分と見つめ合い、自身を向上させ、疲れた心を癒すことを目的にしています。ヨガや瞑想、呼吸を整えたい時、1日の終わりのリラックスタイムに。使い方によって様々な場所や場面に寄り添い、癒しのひとときを与えてくれます。

 

 

「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」にはPremiumシリーズとSmileシリーズがあります。

Premiumシリーズはオリジナルのデザイン、特殊な技法と贅沢な素材を使っています。漆黒のBlackと、上品なSilver、色違いでなく加工方法と素材が違う最高級の逸品です。SPINDLE(スピンドル)、WOBBLY(ワブリィ)の2種類の展開です。

 

Smileシリーズは2022年2月販売の新シリーズで、よりカラフルに、より親しみやすく、多くの方に笑顔を届ける新しいシリーズです。SPINDLE(スピンドル)、WOBBLY(ワブリィ)の2種類で各4色(ブルー、レッド、イエロー、グリーン)の展開です。動きや音色のリズムはPremiumシリーズと同じです。

 

SPINDLE(スピンドル)は坂道に2枚の壁を作り、その間に紡錘の形をしたモノを転がしたときに生まれた作品。紡錘の形をしたモノが、両側の壁に交互にゆっくりぶつかりながら心地よい音を奏でて下りていきます。

 

WOBBLY(ワブリィ)は日本に昔からあるそろばんの珠を、同じ太さの2本の棒の上に置いて転がしたときに生まれた作品。そろばんの珠に2本の手が伸びたことで、ゆっくりとゆらゆら揺れる動きに出合いました。

 

Premiumシリーズ

 

Smileシリーズ

 

現在はフラワーアーティスト「ノアガル 坂本奈緒美」さんとのコラボ作品をクラウドファウンディング(一般のクラウドファンディングとなり、ふるさと納税とは異なります)でキャンペーン中です。

プレミアムシリーズの中で1番人気の「SPINDLE -Black-(スピンドル ブラック)」をベースに北欧のスカンジナビアの自然から生まれたスカンディアモスという苔を乗せたユニークで神秘的な作品です。本体を苔で全て覆ってしまうのではなく、あえて一部残すことで日本人が古くから愛している不完全さ(不規則性)を表現しています。

 

※上記の製品はふるさと納税返礼品には未登録ですのでご注意ください。

 

 

 

「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」の誕生 

    

2018年春、樋口一成 氏(デザイナー/国立愛知教育大学教授)との偶然の出会いから「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」は始まりました。

 

野崎製作所でミニ台車のものづくり体験に樋口氏が愛知県からたまたま遊びに来られました。

子供の感性を刺激する作品を研究している樋口氏は、新たに大人向けの癒しの作品を生みだすことを考えていました。

野崎製作所は下請け企業からの脱却を目指し、自社商品の開発を考えていました。

そんな両者が運命的に出会い、ものづくり体験中の会話を通じ、お互いの考えや想いを交換していく中で、新ブランド「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」が誕生し、2019年12月に販売を開始しました。

 

樋口氏の研究に基づいたアイディアは止まることなく湧き出て、形状や音色、プロダクト自体の開発までは非常にスムーズに進みました。

 

しかし、自社製品の開発は初の試み。ものを作るまではとんとん拍子でも、作った後に苦労がありました。パッケージや緩衝材、価格の決定までに時間がかかったそうです。

 

ものを作った後の工程、どうやって売るかは多くの新規事業を始める企業にとって乗り越えなければいけない課題になります。今までものは作ってきたし作れるけれど、その先のどうやってお客様に届けるかは一からの挑戦です。

 

野崎製作所は進んで挑戦し、さまざまな協力企業と共に試行錯誤を繰り返して商品化に成功しました。

 

 

 

三条で生まれ、海を越える「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」

「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」は製品自体の製作をはじめ、パッケージなども燕市や三条市近郊の企業で作られている燕三条の技術の詰まったアイテムです。

 

※プレミアムシリーズのパッケージは北海道で作成。製品材料は海外産の木材を使用 。

 

製品本体だけでも金属加工、磨き工程、黒染め工程、木材加工などにおいて8社の協力企業が関わり、多くの職人と企業の力で作られています。

 

燕三条はものづくりで分業している企業が多くあります。1社で全てを賄う一貫生産をされている企業もありますが、「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」のように1つの製品が出来上がるまでに複数の企業の技術を必要とすることがとても多くあります。

 

日本古来の癒し文化から生まれた「GRAVIMORPH(グラビモルフ)」は海外でも評価されています。

 

2019年8月アメリカ合衆国、ニューヨークで開催された見本市NY NOW summer 2019で「destination:new」を受賞。

2020年2月ドイツ、フランクフルトで開催された見本市Ambiente winter 2020で「Trends 2020」に選出。

 

「これは何ですか?」の入り口から、忙しい日常に日本古来の癒し文化を届けるというブランドコンセプトに共感してくれる方々の手に渡っています。展示会では特にフランスやロシアの方から人気があったそうです。

 

 

 

楽しい、面白いから始まるものづくり

 

「作るのなら面白いものを」そう野崎専務は話してくれました。野崎製作所では時代に合わせて柔軟な対応をとりつつ、自分達自身が心からワクワクするものづくりをしています。

 

江戸時代の和釘造りに始まり、現在まで「ものづくりのまち」として発展してきた三条という地域で生まれ、そのルーツを誇りにされています。受け継がれてきたものは、技術だけではありません。ものづくりに対する情熱や真摯な態度、シンプルだけどほんの少しの違いが世界に認められる製品となり、その積み重ねで今日も国内だけでなく、世界中の人々の生活を支え続けています。

 

「そんな技術や想いを次世代に繋ぎ、ものづくりを続けていくためには「ここで働きたい」といってもらえるような会社づくりが重要になってきます。」と野崎専務は力強く語ってくれました。

 

働いているみんなが満足できる、みんながやりたいことを続けていけるよう、今日もユニークな発想で、野崎製作所はものづくりに向き合います。

 

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企業情報

株式会社野崎製作所

〒955-0055

新潟県三条市塚野目2134-1

TEL:0256-32-3667

FAX:0256-32-3679

Email : info@gravimorph.com

ブランドサイト : https://jp.gravimorph.art